2022年9月21日 阪神・糸井嘉男選手 引退スピーチ【全文】

【糸井嘉男選手 引退セレモニー】

糸井「僕の野球人生は本当に幸せでした。密でした。やり切りました。でも超人伝説はまだまだ続きます」

ちょっとこんなメッセージ見せられたら全て忘れちゃいました。なんで今日は置かせてもらってます。

初めに大事な時期にこのような素晴らしいセレモニーを用意してくださった阪神球団、球団関係者、監督、コーチ、選手の皆さん、本当にありがとうございます。

今日僕はここで19年間というプロ野球選手に別れを告げます。改めてこのような光景を見させていただくと、もう僕には悔いは残っていません。

そして育てていただいた北海道日本ハムファイターズ、オリックスバファローズ、両球団に感謝申し上げます。本当にありがとうございました。投手として入団してわずか2年で野手転向を告げられました。そこから僕の野球人生は変わりました。結果が出なければ、すぐにクビを切られる世界、プロの世界は本当に厳しい世界だと肌身に思い知らされました。そこからは死に物狂いでバットを振り続け、毎日毎日、もうあの思いをしたくないとバットを振り続けました。あの時の悔しさ、努力の大切さ、僕の土台です。

朝から晩までペットのようにしつけてくれた大村コーチありがとうございました。あの時の土台があったからこそ、苦しい時も、心が折れそうな時も前に立ち向かっていけました。その気持ちだけを持って、戦い続けてきました。

いつしか皆さんが超人、超人と呼んで下さるようになり、最初は羽の生えた鳥人かなと思っていました。いつしか意味を理解し、今では心地の良い響きです。

そしてFAでこのタイガースに入団、正直小さい頃から大好きで憧れの球団でした。金本前監督のご縁で入団することになり、初めてこの甲子園でプレーした時の感動、興奮、胸の高鳴りは一生忘れません。地鳴りのような声援、しびれました。みんなと優勝したい、勝ちたい、その一心でこの6年間戦い続けてきました。今年もまだチャンスはあります。信じています。タイガースは本当に成長したと思います。素晴らしいチーム、チームメイトです。みんなが声援に応えようと日々努力しています。強いタイガースの時代が来ることをみんな信じていましょう。ファンの方々もその時まで僕と一緒に応援しましょう。

最後になりますが、野球を通じて出会えた人々に本当に感謝いたします。正直もう糸井なら打てるやが、聞けなくなるのは寂しいです。

でも僕の野球人生は本当に幸せでした。密でした。やり切りました。でも超人伝説はまだまだ続きます。

甲子園ありがとう。タイガースファンありがとう。オヤジ、オカンありがとう。本当に19年間温かいご声援ありがとうございました。

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阪神タイガース

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