藤田「横浜DeNAベイスターズのユニフォームで引退できること、こんな幸せな事はありません」
挨拶は得意な方じゃないので手紙にしてきました。聞いてください。まず初めにこのような素晴らしい引退セレモニーを用意してくださった横浜DeNAベイスターズ球団、そして三浦監督をはじめコーチ、選手、裏方さんの皆さん、お付き合いいただきました東京ヤクルトスワローズの皆様、最後まで球場に残って応援してくださったファンの皆様、本当にありがとうございます。
私、藤田一也は今シーズンをもちまして現役を引退いたします。振り返ればここ横浜から僕のプロ野球人生がスタートしました。横浜ベイスターズでプレーがしたいという気持ちでベイスターズに入団でき、ベイスターズで優勝したい、レギュラーを取りたい、そう思ってやってきました。その思いが叶うことなく、2012年東北楽天ゴールデンイーグルスにトレードとなり、その時は本当に悔しい思いをし、必ず活躍してやると心に誓いました。
楽天イーグルスでは迷ったときには前に出ろ、勝利への執念、試合に出る喜びを学び、優勝、日本一を経験し、野球選手として一回りも二回りも成長させていただきました。家族のような温かいファンの皆様のおかげで頑張ることができました。東北での9年間は僕にとって財産です。本当にありがとうございました。
戦力外を経て昨年からもう一度横浜DeNAベイスターズでプレーすることができ、入団したときの夢であったベイスターズで優勝するというチャンスをいただきました。昨年のクライマックスシリーズでは、僕の1打席によってシーズンを終わらせてしまい、その時に感じた悔しさと申し訳なさはこのグラウンドでまた返したいという思い、今年1年戦うことを決めました。その後押しをしてくれたのはベイスターズファンの皆様です。こんな僕にもかかわらず、鳥肌が立つような大声援をいつも送ってくださることが僕の力になっていました。本当にありがとうございました。
選手の皆さん、最年長でベイスターズに戻ってくることになり、チームに溶け込めるか心配で不安でした。後輩たちが先輩・後輩ではなく、共に戦う仲間として接してくれて一緒に喜んで、一緒に悔しんで、一緒に泣いて、一緒に笑って、ときにはみんなで馬鹿をして、こんな最高のメンバーと一緒に野球ができて本当に幸せでした。みんなありがとう。
この場をお借りして家族子供たちにお礼を言わせてください。親父、お母さん、姉貴、僕が野球を始めることで、野球中心の生活になってしまうのに、野球をやらせてくれてありがとう。庭に野球の練習場を作ってくれたり、毎日汚れたユニフォームをたくさん洗ってくれたり、何一つ不平不満も言わずに地方のどんなところでも野球の応援に来てくれたこと感謝しています。子供たち、いつもパパ頑張ってね、ファイト、と言って送り出してくれて応援してくれてありがとう。かっこいいパパはなかなか見せれなかったけど、その言葉でパパは今日まで頑張れたよ、これからは少し時間できるからいろんなところに遊びに行こうね。
最後になりますが、横浜DeNAベイスターズのユニフォームで引退できること、こんな幸せな事はありません。19年間本当に本当にありがとうございました。
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